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心のスピードに振り回されっぱなしだよ、大人になれなかった、答えにすがれば救われると信じてんだよ、気が狂ってしまうから

Fri.23.05.2008
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今日はASMEIASってバンドの、Instantて曲について語ります。

catune-23.jpg

初めてASMEIASのKittenって曲を聴いたとき、イントロのギターのアルペジオにしびれた。すぐに興味を持った。CDを買って、すぐに耳コピした。

朝までずっと聞いていられるような、落ち着きと深みがあるこの曲は素晴らしいのだが、
さらに素晴らしいのが、「Instant」である。

2007年にTOEでおなじみのCATUNEからリリースされた、840円のシングルの2曲目だ。まだ売ってるのか?見つけたら買っとけ。本当に本当に本当素晴らしいと、僕は思う。

昨日の夜聞いて、今日の朝出勤中に聞いて、お昼の休憩時間に聞いて、帰り道でも聞いて、帰ってきてから聞いて、さらに日記まで書いてる。

これだけ俺を馬鹿にしてくれる程の曲なのだ。

8分16秒ある「Instant」を、俺がどう聞いているか書いてみる。


0:00 右と左からクリーントーンのギターのバッキングだけが聞えてくる。
    歌もベースもなく、リズムキープであるドラムハイハットもない。
    ちょっと切なくて緊張する。この絡みだけですでにヤバイ。

1:13 歌とドラムとベースが同時に入る。休符は決して「休憩」ではないベース。
    ちょっと抵抗があるくらい、綺麗な声の英詩のボーカル。あまり綺麗な声の
    男ボーカルは聞かないが、彼の声は誰にも似ていないインパクトのある
    美しい声だ。音を乗っけていくようなメロディが心地良い。

2:09 ここんとこの歌の音程が大好きだ。ナインスってやつか?Cのキーで言うなら
    Amを弾いた時の、Aの音から9度の音。みんな好きなはず。奥田民生の
    イージューライダーの、サビの最後の音。「きっとそうゆうことなんだろ」の
    「ろ」の音。天才。

3:23 2回目のBメロのような部分。少しづつ音が大きくなる。ベースも音の間を
    どんどん埋めていく。両サイドのギターも少し歪みを増すが、
    まだまだ沸騰はしない。

4:12 ここで一段落、音が静かになり、まだまだ飛ばない。

4:20 ここがこの曲で2番目に好きな場所。ドラムもギターも完全に静まり返る中
    ベースのみ12分になる!!!!!!!!!(3拍子のため16分ではない)
    ここが最高にかっこいい!!!!!!!!!!!!。鳥肌が立つ。
    沸騰しかけた演奏が静まり返る中、一人だけ、これから何かが始まる、
    これから何かを始めることを知らせるような、緊張感と期待が膨らみジーン
    とする。ここからが本番。

4:52 ドラムの音数が増えていき、白玉だったギターのバッキングが始まる。
    左から聞えるクリーントーンのアルペジオに耳を奪われるが、すぐに右の
    ギターに意識が動く。めまぐるしく変わっていくコード進行に対して、右の
    ギターはずっと同じ音程をカッテングしていく。

5:07 コード進行に対して、ずっと変わらない右のギターのカッティングは、楽譜
    にすると名前にならないほど複雑なテンションコードになり、どんどん緊張感
    と切なさが込み上げる。喉に何かがつまった感じになる。

5:17 真ん中から、もういいよ、やっちまおうぜと言われたみたいな、我慢してきたことが吹っ切れたみたいな、やりたいと思っていたことがやれそうな、やめたいと思っていたことがやめられそうな、すぐに抱え込むのってお前の悪い癖じゃん?もう降ろしても良いんだぜって言われるような、いつだって僕を癒してきたのはディストーションだった事を思い出させるような、少しずつでも顔を上げて頑張っていけるような、スピーカーとマイクの距離が産み出すギターのハウリングが入り、演奏が爆発。

    ヘッドフォンで聞くと、いつも一人で泣きそうになる、この曲の一番大好きな場所。
    気が狂いそうになる。気持ち良い。

5:55 ふたたび歌に帰る。サビなんて何処か分からない。盛り上がれた余韻と歌が、
    ただただ流れていく。

7:23 もしも5:17のところで飛んでいるなら、ここで離陸したような印象。
    じゃっかん放心。この曲が終わってしまうことを知っている自分に気づく。

8:16 「Instant」終演。もう一度始めから聞きたくなる。


再び生きると書いて再生とは、良く言ったもんだ。
1時間で10曲聴くことと、1曲を1時間ずっと聞き続けることは、全然違う。

この曲はヘビーリスニングに耐えられる曲なのだ、一音一音逃がさずに聞きたくなる
そんな気持ちにさせる練に練って熟成された重たい曲だ。

このバンドのボーカル意外の全員は子持ちで、仕事をしながら妥協をしない良質な
音楽を届けるASMEIASには頭が上がりません。

安易な言葉ですが、高く飛ぶには、それだけの長い滑走路が必要であるように、
感動するために必要な曲の長さってやつも、あるかもしれないと感じる。

ただただ、この1曲に対して、1人の男がこんなにも熱心になってしまうとう事実。
これは現実である。
いつまでたっても止められない。音楽とは男が一生を費やすには相応しい深みある。


頑張れ俺、頑張れI have a hurt
右足でオーバードライブを踏み込んで行け。

いつか自分の曲で、自分が泣けますように。

いつか自分の曲で、誰かが泣けますように。










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